昨シーズン多くの選手を迎え入れた一方で、メンバーが固まらなかった反省を活かした今季はピンポイント補強と20代前半の若手選手の獲得に留まった。既存戦力のメンバーはJ1連覇時代と変わらないが、田中碧を筆頭に20代前半の若手選手は着実に成長中だ。国内大会のみの今シーズン、翌年のACLを見据え戦力層の充実とチームの総合力アップをを目指す。
書き手：Y.K 編集：佐藤祐一
GK・DF
ルヴァン杯MVPの新井章太がジェフユナイテッド千葉に移籍してセレッソ大阪から丹野研太を獲得した。2nd争いは横一線で日頃の練習から勝負が始まる。
一昨年にエウシーニョが去って以降なかなか固まらないポジションだった右サイドバックに湘南ベルマーレから山根視来を獲得。また桐蔭横浜大学から加入するイサカゼインは本来攻撃的なサイドアタッカーだったが、サイドバックに転向して新境地開拓の可能性がある。
MF
獲得した3タイトルに大きく貢献した阿部浩之が名古屋グランパスに移籍。中盤の作りは逆三角形の3枚がベースになって攻撃的なスタイルが変化する。大島僚太や田中碧、脇坂泰斗ら陣容は充分で起用の仕方によっては家長昭博がインサイドハーフになる可能性もあって組み合わせは多様性に富んでいる。長年クラブを支えたレジェンド中村憲剛が長期離脱のため、暫くは先述の若手選手を重視した起用が成されるだろう。
FW
左ウィングのポジションが激戦区で、長谷川竜也や齋藤学、更に筑波大学から“復帰”したアカデミー出身の三笘薫と個で打開できる選手が揃う。2大ストライカーのレアンドロ・ダミアンと小林悠がCFを競い、期限付き移籍から戻ってきた宮代大聖と、攻撃の切り札が増える。小林悠はRWGでの起用も考えられるため、家長昭博・旗手怜央らも含めたハイレベルなポジション争いが繰り広げられる。レアンドロ・ダミアンを活かした攻撃サッカーを前線で展開に心躍らされることも多そうだ。
